指を切る

指を切りました。

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シンクに置いたお気に入りのコップは

どうやら安定さに欠けていました。

なので、

耐えきれすに

隣のフライパンにそっともたれかかったようです。

パッと見、まったくその姿は変わらずに。

実は半身が割れていたにも関わらず

洗おうと手を丸めねじり突っ込んだ瞬間に

その場は鮮血に染まりました。

血の流れる右指を、

なかったことにしたいがごとく左手で覆い握り、

全貌が見えないまま

少し上を見ながら、「なんかすごい事になったかも」　と　うっすら感じていました。

時計をみると、まだ早朝6時過ぎ。

きっと受け入れてくれる病院はないんだろうなと思い

「心臓より上がいいのかな？」なんて妙に落ち着いて

町の外科が始まる時間に行くと

「これはずいぶんザックリですねと言われ

 結果、１２針縫いました。

あれから５日。

まだ指はズキっと痛みます。

でもおじいちゃん先生曰く

「肉は腐ってない」らしく「くっつく」そうなので

奇跡を信じて気長に待とうと思います。

・・・・・・・・。

気長に。

・・・・・・。

気長に。

・・・・・・・・・・・・。

暗中模索の５０歳。

焦るな。あせるな。

それほど時間は無いかもしれないけれど。